実家を出て何年もたつのに、自分の部屋だけは当時のまま。
洋服や本、学生時代の物、写真、趣味の物などが残っていて、帰省するたびに「そろそろ片づけないと」と気になっている人もいるでしょう。
結婚や独立をしたあとも、すぐに困るわけではないため、実家の荷物は後回しになりがちです。親が高齢になったり、実家じまいの話が出たりして、初めて片づけを意識することもあります。
ただ、そこでいきなり部屋の物を捨て始める必要はありません。
先に考えたいのは、「何を捨てるか」よりも、次の3点です。
- どこまでが自分の物なのか
- 持ち帰る物を今の自宅のどこへ置くのか
- 今回はどの範囲まで片づけるのか
実家に残した自分の荷物だけに範囲を絞り、少しずつ整理していきましょう。
実家の自分の部屋は、まず「自分の物」から片づける
最初から実家全体を片づけようとすると、対象が一気に増えてしまいます。
まずは、自分が実家に残している物だけを対象にします。
たとえば、次のような物です。
- 洋服
- 本や雑誌
- 学生時代の教科書やノート
- 趣味の物
- 書類
- 写真やアルバム
- 手紙や記念品
- 自分が使っていた家具
- 自分が使っていた家電
ここで注意したいのは、「自分の部屋にある物=すべて自分の物」とは限らないことです。
自分が家を出たあと、親が空いたスペースを収納場所として使っていたり、兄弟姉妹の荷物が置かれていたりすることもあります。
誰の物か分からない場合は、自分の判断だけで処分せず、まず所有者を確認します。
実家のほかの部屋まで含めて整理したい場合は、この記事ですべて進めようとせず、実家の片づけは何から?残す・売る・処分するものを整理する手順も参考にしてください。
この記事では、あくまで「自分が実家に残している物」を片づけるところに絞ります。
片づける前に「持ち帰る場所」を決める
実家の自分の部屋を片づけるとき、先に決めておきたいのが「持ち帰る物の置き場所」です。
実家で仕分けを始めると、
- これはまだ使えそう
- 捨てるほどではない
- とりあえず持って帰ろう
という物が増えやすくなります。
しかし、今の自宅に置く場所がなければ、実家にあった荷物を自宅へ移動しただけになってしまいます。
実家へ行く前に、自宅を一度確認してみましょう。
たとえば、
- クローゼットのこの一角まで
- 本棚のこの一段まで
- 収納ケース一つまで
- 思い出の品は箱一つまで
というように、先に受け入れられる量を決めます。
収納グッズを新しく買うところから始める必要はありません。
まずは今ある収納スペースの中で、どのくらいなら持ち帰れるのかを見るだけでも十分です。
「残したい物の量」ではなく、「今の生活の中で置いておける量」から考えると、実家での判断もしやすくなります。
自分の部屋を小さな範囲に分けて始める
久しぶりに自分の部屋へ入ると、部屋全体が一つの大きな片づけ作業に見えるかもしれません。
そこで「今日は部屋を片づける」と考えるのではなく、対象をもっと小さくします。
たとえば、
- 机の引き出し一段
- クローゼットの一角
- 本棚一段
- 収納ケース一つ
- 段ボール一箱
くらいです。
帰省中にほかの予定があるなら、「今日は30分だけ」と時間を決めても構いません。
一度に部屋を空にする必要はありません。
むしろ、最初から荷物をすべて床へ出してしまうと、時間切れになったときに元へ戻せなくなることがあります。
今回片づけられる範囲だけを取り出し、そこを終わらせてから次へ進みます。
特に最初は、比較的判断しやすい場所から始めると進めやすくなります。
思い出の詰まったアルバムや手紙を最初に開く必要はありません。
「持ち帰る・処分候補・保留・自分の物ではない」に分ける
一つの棚や箱を選んだら、中の物を4つに分けます。
| 分け方 | 具体例 | 次にすること |
|---|---|---|
| 持ち帰る | 今も使う物、手元に残しておきたい物 | 自宅の置き場所を確認する |
| 処分候補 | 自分の物で、今後使う予定がない物 | 品目に合った処分方法を確認する |
| 保留 | 思い出の品、その場では決められない物 | 置き場所と次に判断する時期を決める |
| 自分の物ではない | 親や家族の物、所有者が分からない物 | 勝手に処分せず、所有者を確認する |
大切なのは、「残すか捨てるか」の二択にしないことです。
久しぶりに見た物を、その場で即決できないこともあります。
一方で、判断できない物をすべて保留にすると、結局元の状態へ戻ってしまいます。
そこで、「保留」という選択肢を作りつつ、保留する範囲も決めておきます。
思い出の品は、その場で全部決めなくてもいい
学生時代の写真、手紙、卒業アルバム、作品、記念品。
こうした物は、洋服や日用品とは同じように判断できないことがあります。
久しぶりに手に取れば、当時のことを思い出して片づけが止まることもあるでしょう。
無理にその場で捨てる必要はありません。
「今回は保留」と決めても構いません。
ただし、保留した物を再び何年もそのままにしないために、
- 保留用の箱を一つ決める
- 実家のどこへ置くか決める
- 次の帰省時にもう一度見る
- ○月までに判断する
など、次に確認する時期まで決めておきます。
保留は「決めないこと」ではなく、「今日は決めず、次に判断すること」です。
それなら、思い出の品を急いで手放さなくても片づけを前へ進められます。 部屋や家そのものを手放す寂しさがある場合は、実家じまいで気持ちが追いつかないときの整理の仕方も参考にしてください。
大きな家具や家電は、小物と分けて考える
自分の部屋に、
- ベッド
- 机
- タンス
- 本棚
- テレビ
- エアコン
- パソコン周辺機器
などが残っていることもあります。
こうした物は、本や洋服と同じ日に処分まで終わらせようとしなくて構いません。
まず確認するのは、次の3点です。
- 自分の物か
- 今後使う予定があるか
- 今の自宅へ持ち帰れるか
持ち帰らないと決めてから、処分方法を調べます。
家具などの粗大ごみは自治体によって出し方や搬出条件が異なるため、実家のある自治体の案内を確認してください。
ベッドやタンス、本棚など、自分では運び出しにくい物については、大型家具を処分したいけれど運べないときは?搬出から相談できる方法で詳しく整理しています。
また、家電は品目によって処分方法が異なります。
家具と同じ方法でまとめて捨てられるとは限らないため、実家の家電はどう処分する?テレビ・冷蔵庫などの捨て方と確認先を確認してください。
無理に家具を解体したり、一人で重い物を運び出したりする必要はありません。
自分の物を整理してから、親の物について話す
実家の片づけを考え始めると、どうしても親の持ち物も気になってきます。
「この家には物が多すぎる」「親にも少し片づけてもらいたい」と思うこともあるでしょう。
そんなときも、まず自分が残している荷物を整理してみる方法があります。
自分の荷物が減ると、
- 自分が判断できる物
- 親が判断する物
- 家族で相談する物
の境界が見えやすくなるからです。
もちろん、「自分の物を全部片づけなければ、親に何も言ってはいけない」ということではありません。
ただ、親の物と自分の物が混ざった状態で家全体の片づけを始めるより、自分で判断できる範囲を先に整理しておくと、その後の話を分けやすくなります。
親の物が多い、親が片づけることに抵抗を感じているなど、話し合いそのものが難しい場合は、実家に物が多いときは?親と相談しながら片づけを進める方法も参考にしてください。
親が使っている物や、親が所有している物を、子どもの判断だけで処分することは避けます。
実家の自分の部屋は、この一か所から始める
実家に何年も荷物を置いたままにしていると、「今さらどこから手をつければいいのだろう」と感じるかもしれません。
それでも、一日で部屋を空にする必要はありません。
最初にやることは、次の5つで十分です。
- 今の自宅で、持ち帰った物を置ける場所を一つ確認する
- 実家で、自分の物だけが入っている棚や箱を一つ選ぶ
- 30分、または一つの棚だけ仕分ける
- 迷った物は保留用の箱にまとめる
- 保留品を次に確認する日を決める
最初の目標は「実家の自分の部屋を空にすること」ではありません。
自分で判断できる物を一つ減らし、次に何をすればよいか分かる状態を作ることです。
一つの棚、一つの引き出し、一つの箱からでも始められます。
自分の荷物が整理できたあと、実家全体も片づける必要があるなら、その段階で実家の片づけは何から?残す・売る・処分するものを整理する手順へ進めば大丈夫です。
まずは、次に実家へ行ったときに開ける「一か所」だけ決めておきましょう。